勤務時代
運動習慣でアトピーや喘息がなくなったことで、とにかく身体を動かすことが好きだったので初めはスポーツに携わる仕事がしたいとスポーツトレーナーにでもなろうかと思いましたが、高校の先生から「最低でも国家資格は取っておいた方がいいよ。」と勧められたのをきっかけに、柔道整復師(整骨院を開業できる国家資格)の養成学校に進学しました。
卒業後、1日100名を超える整骨院に勤めました。とても流行ってましたが、実際は保険の効くマッサージ屋さんのような、どこにでもある整骨院でした。
そちらでは患者さんが痛みや不調を感じる場所に、電気を当てたり湿布したりマッサージを繰り返し。いわゆる対症療法というものです。皆その一瞬は楽になる。しかし痛みや不調を刺激でごまかしただけですから、すぐに痛みや不調がぶりかえします。
病院で手術後やリハビリを終えた方も痛みが取れずにたくさん来られていました。「もうどこ行っても良くならんからここなら長いことマッサージしてくれるし」と気休めに利用している方が多いことに驚きました。
ある日の休憩中にコインランドリーへ向かう際、毎日来院される高齢の女性と会うときがありました。粗相のないように院ではVIP待遇されている方でした。先輩先生と毎日マッサージ、楽しく会話されている印象でした。けれど、2人っきりで会ったときは初めて見る困った表情で「この痛みもうどうにかならんのかな」と。当時は濁した言葉でちゃんと返事することはできませんでしたね。
その当時からちゃんと手に職というような仕事がしたい。治せる施術があるのなら勉強したいと考えてはいました。同業者からすると珍しい側なのかもしれない私は、長いこと通院されている方や病院から流れてくる患者さんをみて「医療や療術業ってこんなものなのか、」落胆したのを覚えています。
